第4回:AI撮影プランを実際の空撮で使ってみた|城ヶ島で実践
これまで「ドローン空撮プランナー」の便利な使い方として、
という流れをご紹介してきました。
今回は、その実践編です。
実際に「ドローン空撮プランナー」でAI撮影プランを作成し、その内容を参考にしながら空撮を行いました。
撮影場所は、
神奈川県三浦市・城ヶ島
です。
AIがどんな撮影プランを提案したのか。
そして、そのプランを実際の空撮でどのように活用したのかをご紹介します。
今回の撮影条件
今回の撮影は、2026年9月14日の午前中に行いました。
撮影場所は城ヶ島、
使用した機体は DJI AVATA360 です。

撮影前に「ドローン空撮プランナー」でAI撮影プランを生成し、その内容を撮影時の参考にしました。
今回生成された撮影コンセプトは、
「城ヶ島・西の入りの海岸線と開けた海景を、スピード感のある連続カットで見せる60秒のTikTok向け映像。広角の空間演出と、海岸の形状を活かした方向転換でダイナミックさを表現する。」
というものでした。
単に「海を撮る」という内容ではなく、
- 60秒
- TikTok向け
- スピード感
- 海岸線
- 広角の空間表現
- 方向転換
といった形で、映像全体の方向性まで提案されています。
AIが提案した撮影時間は10:30〜12:00
AIプランでは、
推奨撮影時間 10:30〜12:00
と提案されました。

その理由として、
- 快晴
- 雲量10%
- 視程23.34km
- 降水確率0%
- 降水量0mm
という条件から、
海岸線や遠景を明瞭に見せやすい時間帯
と判断されています。
一方で、
- 風速 5.1m/s
- 最大瞬間風速 10.2m/s
という風の情報も確認されていました。
AIからも、
横移動や旋回では、突風による流されに注意する
というアドバイスが提示されています。
ここは非常に重要なポイントです。
AIが単に「天気が良いので撮影しましょう」と提案するのではなく、
撮影しやすい条件と注意すべき条件を同時に示している
ところが、実際の撮影計画で参考になります。
最初のカットは「海へ抜けるオープニング」
今回のAIプランで最初に提案されたのが、
「海へ抜けるオープニング」
という8秒のカットです。
AIからは、
「海岸線を正面に捉え、一定速度でゆるやかに前進しながら少しずつ上昇する。終盤で視野を広げ、海と空の比率を大きくする。」
という撮影方法が提案されました。
撮影位置についても、
「西の入り周辺の開けた場所から、海岸線を正面に見渡せる位置」
と具体的に提示されています。
さらに、
「最初の数秒で場所のスケールを提示し、視聴者を海辺の景観へ引き込む」
という、このカットを入れる目的まで説明されています。
単にカメラワークだけでなく、
なぜこのカットを撮るのか
まで提案されることで、映像全体の構成をイメージしやすくなります。
安全面についてもAIが注意点を提示
「海へ抜けるオープニング」には、
「人や車の動線を避け、周囲の障害物との距離を十分に確保する」
という注意事項も表示されました。
AI撮影プランで大切なのは、
撮影方法だけではありません。
どれだけ映像として魅力的なカットであっても、
安全に撮影できなければ実行するべきではありません。
実際の撮影では、AIのプランよりも、
- 周囲の人
- 車
- 障害物
- 風
- 現地の状況
を優先して判断します。
AIの注意事項も、その確認項目のひとつとして利用できます。
2カット目は「海岸線スラローム風トラッキング」
続いて提案されたのが、
「海岸線スラローム風トラッキング」
という10秒のカットです。
AIからは、
「海岸線と平行に横移動し、機体の向きは海側へわずかに振る。前進と横移動を滑らかに組み合わせ、急な加減速は避ける。」
という撮影方法が提案されました。
今回の撮影コンセプトには、
「スピード感のある連続カット」
というテーマがあります。
そのため、単純な直進だけではなく、
- 前進
- 横移動
- 機体の向き
- 滑らかな方向転換
を組み合わせることで、映像に動きをつける構成になっています。
AIプランを見ると「撮影の流れ」がイメージできる
実際にAIプランを作成して便利だと感じるのは、
現地へ行く前に映像の流れをイメージできること
です。
例えば今回なら、
- 海へ抜けるオープニング
- 海岸線に沿ったトラッキング
- その後の連続カット
というように、
「最初に何を撮るか」
が決まっています。
何も決めずに現地へ行くと、
「まず何を撮ろう?」
と考えるところから始まります。
一方で、AIプランがあれば、
最初の1カットを迷わず決めやすい
というメリットがあります。
AIプランは「そのまま実行する指示書」ではない
ここで大切なのが、
AIが提案した内容を、そのまま全部実行する必要はない
ということです。
今回のプランでも、
風速5.1m/s、
最大瞬間風速10.2m/s
という情報がありました。
特に海岸では、場所によって風の強さや向きが変わることがあります。
そのため、
「AIが横移動を提案したから横移動する」
ではなく、
現地の風を確認し、安全にできる場合だけ採用する
という判断が必要です。
AIは撮影方法を提案してくれますが、
最終的に飛行するかどうかを判断するのは操縦者です。
AIの提案と現場での判断を組み合わせる
私の場合、AIプランは、
「撮影時のショットリスト」
として使っています。
例えば今回のプランを見ながら、
「まずオープニングは撮ってみよう」
「海岸線の横移動も使えそうだ」
「この動きは風が強いので少し抑えよう」
というように、
現場で判断しながら調整します。
AIプランを完成した撮影台本としてではなく、
撮影を始めるためのたたき台
として使うのがポイントです。
「撮影コンセプト」があると映像をまとめやすい
今回のAIプランで特に参考になったのが、
撮影コンセプトが最初に提示されること
です。
今回なら、
「城ヶ島・西の入りの海岸線と開けた海景を、スピード感のある連続カットで見せる」
という軸があります。
撮影中に、
「次は何を撮ろう?」
と迷ったときも、
このコンセプトに合うカットか
という基準で考えることができます。
撮影後の編集でも同じです。
コンセプトがあることで、
- スピード感を残す
- 海岸線を中心にする
- 広い海景を見せる
- カットを連続させる
といった編集方針にもつながります。
天候情報とAI撮影プランを一緒に見る
今回のAIプランでは、
撮影方法だけでなく、
天候情報も同じ画面で確認
できました。
快晴、
雲量10%、
視程23.34km。
一方で、
風速5.1m/s、
最大瞬間風速10.2m/s。
この情報を見ることで、
「景色を撮る条件は良い」
一方、
「風には注意が必要」
ということが分かります。
このように、
映像としての撮りやすさと、安全面の注意点を一緒に確認する
のが、AI空撮プランナーの便利な使い方だと思います。
実際に使って感じたこと
今回、城ヶ島でAI撮影プランを参考にして撮影してみて、
改めて便利だと感じたのは、
現地へ行く前に「撮影のスタート地点」を作れること
でした。
AIが正解を決めてくれるわけではありません。
ですが、
「最初はこのカットから始めよう」
「次はこの方向に動いてみよう」
というアイデアがあるだけで、
撮影に入りやすくなります。
そこから先は、
実際の景色を見て、
風を感じて、
現地の状況を確認しながら、
自分で撮影内容を変更していきます。
AIは「撮影の相談相手」
AI空撮プランナーを使ううえで、
私が意識しているのは、
AIに撮影を任せるのではなく、AIと一緒に撮影を考えること
です。
AIから、
「こんなオープニングはどうですか?」
「こんな横移動はどうですか?」
とアイデアをもらい、
操縦者が、
「これは使おう」
「これは変更しよう」
と判断する。
そんな使い方がちょうど良いと感じています。
「どこで・いつ・どう撮る」が実際の撮影につながる
このシリーズでは、
第1回で、
どこで撮る?
第2回で、
いつ撮る?
第3回で、
どう撮る?
をご紹介しました。
そして今回は、
実際に撮ってみる
ところまで進みました。
撮影場所を決め、
天候を確認し、
AIで撮影プランを作り、
現地で安全を確認しながら撮影する。
「ドローン空撮プランナー」は、
この空撮前の流れをサポートするために開発したアプリです。
まとめ
今回は、「ドローン空撮プランナー」の便利な使い方シリーズ第4回として、
AI撮影プランを実際の空撮で使ってみた
をご紹介しました。
今回、城ヶ島で作成したAIプランでは、
- 60秒のTikTok向け映像という撮影コンセプト
- 推奨撮影時間 10:30〜12:00
- 天候・風・視程などの条件
- 「海へ抜けるオープニング」
- 「海岸線スラローム風トラッキング」
- カメラワーク
- 撮影位置
- カットの目的
- 安全面の注意事項
などが提案されました。
AIプランは、
そのまま実行するための指示書ではありません。
AIの提案を参考にしながら、最終的には現地で操縦者自身が判断する。
これが、私がおすすめする使い方です。
AIのアイデアと、
操縦者の経験、
そして現地での発見。
それらを組み合わせながら、
空撮を楽しんでいきたいと思います。


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